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元旅行会社の社員が安く旅行に行く方法、おすすめの旅行先などを書いていくブログです。得意なエリアは地元名古屋、10回以上旅行している沖縄、旅行会社時代に担当していた福岡です。

てるみくらぶ問題からわかる信頼できる旅行会社を見極める方法

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みなさんこんにちは。

元旅行会社社員のリュウジです。

 

先日世間を震撼させたてるみくらぶの返倒産、返金問題。

元々旅行会社で働いていた身からすると背筋が凍る思いでしたし、恐らくこれからこのような事態がいくつか起こるのではないかとも思いました。

てるみくらぶの対応方法は結果的に最悪の事態を招き、多くの旅行者に被害を与えました。

今回のようなことは2度とあってはならないのですが、同時に旅行者にも旅行会社を見極める目をもたなければならないという持ったのではないでしょうか。

そこで今回は元旅行会社社員である私が、旅行会社の内情も踏まえながらどんな旅行会社であれば信頼ができるのかを考察していきたいと思います。

今の時代大企業であっても安心はできないので、100%大丈夫という断言はできないですが、事故に合う確率を減らすことはできます。

私の記事がみなさんのよりよい旅行ライフにつながれば幸いです。

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てるみくらぶはなぜ破綻したのか

まずは今回てるみくらぶがなぜ破綻したのかを見ていきましょう。

社長のコメントでは新聞広告を打ったことにより経費が増え、経営を圧迫したという話が出ていましたが、実はここには旅行会社独自の理由があります。

 

1.旅行会社の利益率の低さ

みなさんは旅行会社が粗利をどれほどとっているのかご存知でしょうか?

私が旅行会社に勤務していた頃友人に訪ねたことがあるのですが、友人たちは大体20~30%は粗利をとっているんじゃないかと予想しました。

もちろんそのくらい粗利が確保できることもあるのですが、旅行商品の粗利はおおむね10%ほどです。

つまり10万円の旅行商品であれば、9万円は飛行機代やホテル代に消えています。

そして残った粗利は1万円になるのですが、ここからクレジットカードの決済手数料や広告費を支払い、家賃や人件費も考えると利益率は1%残れば優秀というレベルになります。

ちなみに粗利率は金額の高いヨーロッパや北米であれば上がるのですが、金額の低い国内旅行や韓国、グアムといった方面では下がります。

そのためてるみくらぶのような格安旅行を売りにしている会社は、利益率はかなり低い水準にあったと予想されます。

 

2.クレジットカード決済による資金繰りの難しさ

もう一つ問題になってくるのが、クレジットカード決済による資金繰りの難しさです。

ご存知のようにクレジットカードは決済された翌月以降に引き落としがされるため、旅行会社としてはすぐに現金が入るわけではありません。

そのためクレジットカード決済された代金が入る前に、航空会社やホテルの支払いがくるということがあります。

利益率が低いのですが、動かしている金額が大きいためキャッシュフローのやりくりが大変になることは容易に想像できると思います。

てるみくらぶもキャッシュフローを解決するために銀行にかけあったりしていたようですが、結果的にそれが追いつかなかったということなのでしょう。

 

3.差別化がしにくい旅行という商品

それではキャッシュフローをしっかり回すために、利益率を上げるという方法はどうでしょうか。

ここには旅行商品が差別化しにくい商品であることが障害になります。

旅行商品は飛行機やホテルやレンタカーがパッケージになった商品ですが、どの会社も似たような素材を利用することになるので、差別化した商品を作ることが難しいです。

そのため上手く差別化できない会社は価格で勝負するしかなくなり、利益率をむしろ下げてしまっているのです。

またせっかく考えたアイディアであっても、自社で製品を作っているわけではないので、マネがされやすくすぐに価格競争になってしまいます。

 

他にも政治や景気によるリスクやインターネットの普及など、様々な要因が旅行業には関わってきます。

旅行代理店というビジネス1本で会社を成立させることが、どれほど難しいかご理解いただけたでしょうか。

 

信頼できる旅行会社を見極める方法を考察

このような旅行会社の現状を踏まえたうえで、てるみくらぶのような被害にあわないためにはどうすればよいのでしょうか。

旅行会社の現状を踏まえたうえで、対策を考えていきたいと思います。

 

1.旅行代金の入金、クレジットカード決済のタイミングを確認する

まず旅行会社を見極めるためのポイントなるのが、旅行代金の入金、クレジットカード決済のタイミングを確認することです。

私が働いていた旅行会社では、旅行代金の入金期限は国内旅行であれば21日前まで、海外旅行であれば31日前(ピーク期は41日前)でした。(クレジットカードの場合は、この期日に決済をしていました)

なぜかと言うと、この期日を過ぎるとキャンセル料が発生するためです。

キャンセル料無料の時点で入金がされていると、その代金を返金しなければなりません。

その際振込手数料もかかりますし、双方手間もかかります。

そのためお客さんの事を考えれば入金期限はキャンセル料のかかる日程にすべきなのですが、てるみくらぶは現金一括ですぐに入金するようにしていたようです。

このことからキャンセル料がかかる前に、全額入金を依頼する旅行会社は危険と判断したほうが無難でしょう

※旅行の申込金については、申し込み後すぐに払う必要がありますので、これとごっちゃにしないよう注意しましょう。

 

2.JCB、アメックス、ダイナースが利用できる会社は比較的安全

もう一つ旅行会社を見極める方法としては、JCB、アメックス、ダイナースあたりのクレジットカードが利用できるかどうかです。

これらのクレジットカードはVISAやMASTERに比べると、決済手数料が高く旅行会社側からするとあまり利用してほしくないというのが本音です。

先ほど説明したように旅行会社の利益率は低いので、カード決済手数料の数パーセントは経営を左右します。

それにも関わらずお客さんのために、利用できるクレジットカードのブランドを増やしている会社は信頼できると思います。

 

旅行会社で働いていた身としても、思いつくのはこれくらいです。

実際のところのキャッシュフローは調べることができないので、気休めに過ぎないかもしれないですが、参考にしていただければ嬉しいです。

 

これを機に飛行機やホテルを直接予約する時代に変化する

またてるみくらぶ問題を経て、飛行機やホテルを直接予約する時代に変化していくのではないかとも思います。

航空券であればスカイスキャナーを利用すれば、最安値の航空券を調べて直接予約できますし、ホテルは直接予約もしくは楽天トラベルエクスペディアなどのポータルサイトを利用してもいいでしょう。

ポータルサイトについては近年でもかなり売上を伸ばしているので、個人的にはまず大丈夫だと思います。

今は日本語サイトが用意されていることも多いですし、価格の面でも旅行会社を経由するより安く済むことも多いです。

特に海外旅行の場合は高いハードルに感じるかもしれませんが、これを機に直接予約に切り替えてみるのもありではないでしょうか。

 

てるみくらぶ問題からわかる信頼できる旅行会社を見極める方法でした。

てるみくらぶの影響で、旅行会社を経由せず直接予約する流れは加速していくでしょう。

そうなるとより旅行会社の生き残りは難しくなると思いますので、社会全体が変化するきっかけにもなるのではないでしょうか。

旅行というものは楽しいものなので、みなさんの旅行がトラブルなく行われることを切に願っています。